演奏する時には脱力が大事。 それは誰しもわかっていることだと思います。 脱力することで良い音が鳴るし、身体的にも楽に演奏できます。 しかし、意識して脱力できる人がどれだけいるでしょうか? 自信を持って「脱力できてます!」と言える人はおそらくいないでしょう。 逆に「がんばって」演奏してしまっている人がほとんどです。 その結果、音楽家には肩こりの人が非常に多く、整体師である私のもとに駆け込んでくるようになります。 肩こりだけならまだマシですが、肩こりを放置してしまって ✔ 手や腕が痛い ✔ 首が痛い ✔ 息が思うように入らない などの症状が出て演奏が辛いものになっている人もいます。 日常生活に支障をきたすほどにまで進行してしまうと、演奏そのものを諦めざるを得ないとまで考えてしまう人もいます。 そうならないためにも、楽に演奏する術を身につけないといけません。 そのためには、少し身体のことを知る必要があります。 今回、指揮や演奏指導をされている田中亮さんのご協力を賜り、ワークショップを開催する機会を頂きました。 楽に演奏するためにはどうすればいいか、身体のしくみを交えながらお話しさせて頂きます。 私が一方的に喋るのではなく、身体を緩めるためのセルフワークも取り入れて、退屈しないように進めていきたいと考えています。 ワーク後に筋肉が緩みリラックスした状態で演奏すると、身体が楽なことに気付きます。 そして特に演奏方法を変えたわけでもないのに、音が変わっていることにも気付くでしょう。 当日はぜひ楽器をお持ちになり、その変化を実感してください。 |
講師紹介
藤本将人(ふじもとまさと)
音楽家のための整体院 泉月 院長 音楽家専門フィジカルトレーナー ・京都大学理学部卒業(神経生理学専攻) ・あん摩マッサージ指圧師(国家資格) 整形外科や整骨院にて慢性肩こりの施術に従事し、延べ17,000件以上の施術経験を持つ。 肩こり専門整体院を開業し、多くの肩こり患者の悩みを解決してきた。 高齢者の自宅や介護施設に訪問し、ADL向上・維持のためのリハビリマッサージも行っている。 片麻痺の方や筋力低下した方の姿勢保持、寝たきりの方の呼吸リハビリなどに携わり、そこで得た知見を、楽器演奏に必要な筋活動の分析に応用している。 専門学校在学中は京大医学部の腎臓研究室でマウスの解剖や遺伝子解析をして生計を立てていた。 その経験により、教科書だけでは得られない「生身の」解剖学・生理学を体得した。 京大の学生時代は音楽サークルに所属し、ロックバンドでベースを弾いていた。 それだけでは飽きたらず、ライブPAやレコーディング、ミキシングもしていた。 毎年、京都市左京区にあるピアノ教室が開催するクリスマスコンサートのPAを担当している。 音楽家専門フィジカルトレーナーの活動をするにあたり自らもフルートを吹き始め、演奏における整体の可能性を研究している。 |
開催概要
日時: 2017年4月1日(土) 9:30〜11:30(9:10から受付) 場所: タワーホール船堀 301会議室 料金: 2,000円 (当日受付にてお支払いください) 主催: 音楽家のための整体院 泉月 (京都府京都市) お問い合わせ: 070-5652-7071 [email protected] |
先日、私が常任指揮者をしております「コスモスカイオーケストラ」の合奏リハーサル時間を利用した、楽団員と指揮者向けのワークショップを開催していただきました。
今やあらゆる楽器演奏家にとって、身体の使い方や構造の理解、できるだけ楽に身体を使って演奏をするという考え方は常識になっていますが、個別具体的な知識や実践はなかなか演奏の現場に浸透していません。 講師の藤本先生には、楽器演奏に使う筋肉の基礎知識、体幹トレーニング体験や日常のちょっとした道具を使った身体のケアなどの演習をしていただきました。わかりやすい解説と豊富な施術経験を元にしたワークショップで、楽団員からもその成果に驚きの反応が多かったのが印象的でした。 このワークショップ以降も、独自に継続して施術やカウンセリングを受けている楽団員もいるほどです。 今後、より多くの演奏家や指揮者・指導者に知識を得ていただき、楽器の構え方から効果的なブレスや弓運びなど、身体に負担をかけず、今よりももっと豊かな演奏体験が広がっていくことを願っています。 |
音楽家の方々に話を聞いていると、身体のことを勉強したいという需要はプロ・アマチュア問わず大変多いです。
事実、身体のしくみを知ることで身体の悩みが解決できることも少なくありません。 音楽家の場合、身体の悩みが解決するということは、音が良くなるし練習時間を増やせるしということでパフォーマンスの向上に確実に繋がります。 このワークショップが、あなたが身体のことを考えるきっかけになれば幸いです。 |