音楽家の肩こりをなくしたい。 音楽家専門フィジカルトレーナーの藤本将人です。 前回は首の後ろの板状筋、菱形筋の凝りの原因はどこかというところで終わりました。 後で出てくるので覚えておいてくださいね。 で、勉強会の話ですけど、何の勉強会だったかというと、アナトミー・トレインです。 僕の施術のベースになってたりします。 アナトミー・トレインとは全身の筋膜のつながりのことです。 筋膜は第2の骨格と言われ、筋膜のつながりがうまく働くことによって姿勢を維持したり、効率よく上肢・下肢を動かしたりすることができます。 言葉だけではイメージしにくいと思うので例を一つ挙げますね。 Spiral Line(スパイラル・ライン) 身体を螺旋状(spiral)に取り巻くことで姿勢維持に役立っています。 人間の身体にはこういった筋膜ラインが何本か通っています。 そして、ライン上のどこかが緊張すると同じライン上の別のどこかが引っ張られて凝りや痛みを生じるという性質を持っています。 もう一度Spiral Lineの図を見てみましょう。 板状筋と菱形筋が含まれています。 つまり、首の後ろの凝りを発生させる板状筋や菱形筋の凝りの原因はSpiral Line上のどこかにある可能性がある、ということです。 Spiral Lineは足の方まで伸びています。 首の後ろの凝りの原因が足にある、ということは充分あり得ます。 あり得ますというか結構あります。 以前、アナトミートレインの勉強会に一緒に参加されていた声楽家の方に施術させて頂きました。 右肩が凝っているとのことで、どの辺か訊くと、首の付け根の辺り。 触ってみると右の菱形筋が硬くなっていました。 で、どこかなーとSpiral Lineをたどっていくと左の前脛骨筋(ぜんけいこつきん)が硬くなっていました。 そうしてアタリを付けて調整してみると見事、右の菱形筋が緩んでくれました。その後、Spiral Line上を一通り調整してみると、 「重心が下がってちゃんと両足で均等に立てる!」 これはまぁ想定内。 さらに 「喉の状態や息の入り方が全然違う!」 とここまで変化が現れました。 後頚部が緩んだことで首の前の方、気管の通りも良くなったことが考えられます。 Spiral Lineには前鋸筋(ぜんきょきん)や腹斜筋(ふくしゃきん)も含まれるので、間接的にそこが調整されて胸郭の動きも良くなったのでしょう。 前鋸筋と腹斜筋
その声楽家の方は身体に対して非常に意識が高く、調整前後の自分の身体の変化を細かく認識してらっしゃいました。 その日その日の体調で、自分はどこが悪いのかがわかるようになれば、セルフでの調整も難しくなくなるのではないでしょうか。 身体の知識は演奏に直結します。 〜身体を知れば音が変わる〜というキャッチコピーにはそんな意味合いを込めています。 こういった意識が多くの音楽家に広まっていけばいいなぁ。 筋膜などの知識が無ければ「右肩が凝ってるって言ってるのになんで左のすねを触ってるんだ?」と思ってしまいますが、ちゃんとこういう根拠があるんですよ(´ー∀ー`) もちろん筋膜ラインはSpiral Lineだけじゃないので他のラインも考慮します。 その話はまたの機会に(。・ω・)ノ 整体院 泉月の施術では、全身の筋膜の調整をすることで肩こり・腰痛が軽減するだけでなく、それぞれの筋膜ラインがうまく使えるようになります。 その結果、演奏に必要な力を効率よく使えるようになり楽器の響きが良くなりますよ。 料金は1回1万円です。 初回無料です。 普段は四条烏丸やJR桂川駅近くのスタジオ、地下鉄北大路駅近くの施設で施術しています。 ご自宅や普段の練習場所への出張も承ります。 〜身体を知れば音が変わる〜 音楽家専門フィジカルトレーナー 藤本将人 070-5652-7071 [email protected] 音楽家のための整体院 泉月 |
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